横歩取り勇気流~後手の主な対策(分岐元の形)
どうも、タネタです。
最近、プロ間でも流行している横歩取り勇気流の序盤について、記事を書いていきます。
この記事では、横歩取り勇気流の基本局面図
(勇気流基本図(17手目▲6八玉まで))
から、後手の対策としてプロ棋士の実戦でよく採用されている形を4つ紹介します。
①18手目76飛
実戦例
2017年2/1 第75期順位戦A級 行方尚史八段-広瀬章人八段
2017年8/6 第43期棋王戦挑決トーナメント 及川拓馬六段-羽生善治三冠
②85飛~25飛型
(基本図から18手目△8五飛まで)
(上図から▲3六歩△2五飛▲2八歩△8五飛まで)
実戦例
2016年1/15 第29期竜王戦1組ランキング戦 稲葉陽七段(当時)-三浦弘行九段
2016年11/18 第65期王座戦1次予選 佐々木勇気五段(当時)-中座真七段
2017年7/24 第76期順位戦B級1組 谷川浩司九段-斎藤慎太郎七段
2017年7/31 第30期竜王戦挑決トーナメント 羽生善治三冠-稲葉陽八段
など多数。
③22銀82飛型
(勇気流基本図から18手目△2二銀▲3六歩△8二飛まで)
実戦例
2015年12/8 第74期順位戦C級1組 大平武洋五段(当時)-佐々木勇気五段(当時)
2016年8/8 第2期叡王戦段位別予選五段戦決勝 佐々木勇気五段(当時)-八代弥五段(当時)
2016年12/26 第58期王位戦予選 佐々木勇気五段(当時)-中村太一六段
2017年7/5 第65期王座戦挑決トーナメント 斎藤慎太郎七段-稲葉陽八段
など多数
④52玉76飛型
(勇気流基本図から18手目△5二玉▲3六歩△7六飛)
2017年7/14 第30期竜王戦挑決トーナメント 羽生善治三冠-村山慈明七段
2017年7/19 第76期順位戦A級 広瀬章人八段-稲葉陽八段
2017年8/11 第67期王将戦二次予選 松尾歩八段-阿久津主税八段
以上の4つの形が、プロでよく指されている勇気流対策です。
これ以外にもいくつか似た形などで指されているものもあるのですが、
そちらはまたプロの棋譜がいくつか集まったら記事に追加する予定です。
今後の記事では上で紹介した4つの形を、いくつかの実戦譜を参考に序盤の方針や作戦、変化や分岐を検討していきたいと思います。