横歩取り勇気流~後手の主な対策(分岐元の形)
どうも、タネタです。
最近、プロ間でも流行している横歩取り勇気流の序盤について、記事を書いていきます。
この記事では、横歩取り勇気流の基本局面図
(勇気流基本図(17手目▲6八玉まで))
から、後手の対策としてプロ棋士の実戦でよく採用されている形を4つ紹介します。
①18手目76飛
実戦例
2017年2/1 第75期順位戦A級 行方尚史八段-広瀬章人八段
2017年8/6 第43期棋王戦挑決トーナメント 及川拓馬六段-羽生善治三冠
②85飛~25飛型
(基本図から18手目△8五飛まで)
(上図から▲3六歩△2五飛▲2八歩△8五飛まで)
実戦例
2016年1/15 第29期竜王戦1組ランキング戦 稲葉陽七段(当時)-三浦弘行九段
2016年11/18 第65期王座戦1次予選 佐々木勇気五段(当時)-中座真七段
2017年7/24 第76期順位戦B級1組 谷川浩司九段-斎藤慎太郎七段
2017年7/31 第30期竜王戦挑決トーナメント 羽生善治三冠-稲葉陽八段
など多数。
③22銀82飛型
(勇気流基本図から18手目△2二銀▲3六歩△8二飛まで)
実戦例
2015年12/8 第74期順位戦C級1組 大平武洋五段(当時)-佐々木勇気五段(当時)
2016年8/8 第2期叡王戦段位別予選五段戦決勝 佐々木勇気五段(当時)-八代弥五段(当時)
2016年12/26 第58期王位戦予選 佐々木勇気五段(当時)-中村太一六段
2017年7/5 第65期王座戦挑決トーナメント 斎藤慎太郎七段-稲葉陽八段
など多数
④52玉76飛型
(勇気流基本図から18手目△5二玉▲3六歩△7六飛)
2017年7/14 第30期竜王戦挑決トーナメント 羽生善治三冠-村山慈明七段
2017年7/19 第76期順位戦A級 広瀬章人八段-稲葉陽八段
2017年8/11 第67期王将戦二次予選 松尾歩八段-阿久津主税八段
以上の4つの形が、プロでよく指されている勇気流対策です。
これ以外にもいくつか似た形などで指されているものもあるのですが、
そちらはまたプロの棋譜がいくつか集まったら記事に追加する予定です。
今後の記事では上で紹介した4つの形を、いくつかの実戦譜を参考に序盤の方針や作戦、変化や分岐を検討していきたいと思います。
横歩取り勇気流(序盤検討)~端書
どうも、タネタです。
将棋ウォーズでは1級、24では低級タブで指している級位者ですが
横歩取りの勇気流の定跡を勉強しようと志し、
プロの実戦譜をいくつか取り上げて、
先手(勇気流を採用する)目線で有力そうな変化を
プロの実戦譜からまとめられればと思い、記事を書いています。
棋力が伴わず、物足りなく思う面があるかもしれませんが、
その場合には具体的な指し手を付けてコメントをいただけるとありがたいです。
以降長いこと記事をつなげて書くことになると思いますが
お付き合いいただけますと嬉しいです。
本日、第一回の記事では、勇気流の基本図とそこに至るまでの大まかな変化をご紹介します。
各変化の詳細につきましては「将棋・序盤のstrategy」様など他のブログや棋書、動画を参考されることをお勧めいたしますm(_ _)m
今回は先手が横歩取りを志向する順を紹介していきます。
横歩取りは、相居飛車の戦型ですので、自分(先手)と相手(後手)が互いに居飛車を選んだ場合にのみ成立します。
さらに、細かいことを言うと横歩取りは先手には選択の権利の無い戦型です。
相居飛車の戦型は、主に5つあります。
相掛かり、矢倉、角換わり、横歩取り、(後手)一手損角換わりの5つです。
小難しい話が続きそうですので、戦型の選択権についてはniconico動画の説明に詳しいところをお願いすることにします。↓niconico動画のリンクです。
動画の前半にも説明がありますが、横歩取りと一手損角換わりは、後手に選択権のある戦型となります。
従いまして、この記事を読んで横歩取りを指そうと思った方には、一手損角換わりについても、別の知識が必要になりますことを知っておいてください。
早く強くなりたい級位者の方は横歩取りを避ける方が多いと思います。筆者は横歩取りを避けることについて悪いことだとは思っておりません。「横歩取りは研究が重要で、序盤から悪くなるような変化(ハメ手)に誘導されそう」などの忌避感をお持ちの方も多いと思います。
しかし、早くから大駒が駒台に乗り、捨て駒からの寄せや攻防手などの派手な手が出やすいのも横歩取りの魅力だと筆者は考えています。
この記事が、指す将の方(私のように級位者も含み)はもちろん、見る将の方にも、横歩取り勇気流の面白い将棋を体感できる一助となれれば幸いです。
さて前書きが長くなりましたが、勇気流の基本図までの指し手を見ていきましょう。
初手及び3手目の▲2六歩・▲7六歩のどちらが先でも問題はありません。
▲2六歩では、相掛かり・横歩取り・一手損角換わり・対振り飛車、
▲7六歩では、角換わり・横歩取り・一手損角換わり・対振り飛車が多い展開ですね。
お互いに居飛車党で飛車先の歩を突くことを保留しない人たちの対局では先手が76歩・26歩、後手が84歩・34歩を突いて
この盤面まで進むことと思います。(体感この局面まで進む確率は30%ほど…)
以降、▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金まで進むと、横歩取りになる可能性がかなり高くなります!
(途中▲7八金や△3二金は大事な手なのですが、細かい説明は省きます。
▲7八金を省いて▲2四歩については「七手爆弾」(互角)niconico動画(アニメコラボの将棋動画のため、アニメなどに忌避感のある方は七手爆弾で検索いただければ十分かと思います。)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm28834222 5:00~
△3二金を省いて△8六歩についてはniconico動画
【実況解説】横歩を取れるようになる動画part1【基本図まで】9:08~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24725516?ref=search_key_video&ss_pos=5&ss_id=33ab559f-e39e-4532-b67d-c67a5b1b9911を見て詳しい解説があります。)
上記図から▲2四歩△同歩▲同飛
ここで定跡どおりの進行は△8六歩ですが、
△2三歩の「△2三歩戦法」も有名な変化ですね。
(やはり詳しい変化はniconico動画にて
【実況解説】横歩を取れるようになる動画part1【基本図まで】13:23~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24725516
を参照くださいまし)
定跡通り△8四歩▲同歩△同飛▲3四飛と進めば
この局面にたどり着けると思います。
この局面から①△3三角であれば勇気流にたどり着きます(ヤッター)
②△8八角成であれば、
②-i、「4五角戦法」(▲同銀△2八歩▲同銀△4五角)
②-ii、「相横歩取り」(▲同銀△7六飛)
②-iii、「4四角戦法」(▲同銀(△3八歩▲同銀)△4四角)
②-IV、「3三角戦法」(▲同銀(△3八歩▲同銀)△3三角)
などの変化があり得ます。②の変化については、相横歩取り以外の3つ(4五角戦法、4四角戦法、3三角戦法)は横歩取り超急戦と呼ばれ、激しい戦いとなりますので、一定の知識は必要になります。
このあたりの超急戦の変化についてはネット上でいくつも定跡が掲載されていますので、そちらで確認くださいませ。
これら多くの変化がある中で、①△3三角として「横歩取り3三角型空中戦法」
の局面図になり、そこで先手が▲6八玉と構えるのが
最近流行しています「横歩取り勇気流」の局面となります。
(横歩取り勇気流基本図)
勇気流にたどり着くまでの有力な変化は、他のブログや動画に任せた部分が多くありますが、それらを越えて、この基本図までたどり着いて以降の変化を今後のブログにてまとめて行く予定です。
筆者は級位者でまだまだ棋力が足りておりませんので、有力な変化を飛ばしてしまう可能性も考えられます。
お気づきの点は具体的な指し手を添えて指摘いただけますと、今後反映することができますので、ぜひよろしくお願いいたします。
最後に先手が勇気流にたどり着くまでの先手が抑えておくべき(後手に選択権のある)変化をまとめます。
・一手損角換わり
(相掛かりor角換わり)
・△2三歩戦法
・相横歩取り
・横歩取り超急戦(4五角・4四角・3三角)
live対局の感想戦-角換わりでの仕掛け周辺
3月2日に行われた某将棋実況者さんとの友達対局にて
角換わりの仕掛け周辺の手が非常に難しかったので
そのへんをいろいろいじくり回したものを書いていきます。
開始日時:2017/03/02 01:26:01
棋戦:将棋ウォーズ(10分切れ負け)
持ち時間:10分切れ負け
手合割:平手
先手:実況者様 2級
後手:私 2級
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:01/00:00:01)
2 3四歩(33) ( 0:01/00:00:01)
3 2六歩(27) ( 0:02/00:00:03)
4 8四歩(83) ( 0:02/00:00:03)
5 2五歩(26) ( 0:02/00:00:05)
6 8八角成(22) ( 0:09/00:00:12)
7 同 銀(79) ( 0:04/00:00:09)
8 2二銀(31) ( 0:01/00:00:13)
9 7七銀(88) ( 0:02/00:00:11)
10 3三銀(22) ( 0:01/00:00:14)
11 7八金(69) ( 0:02/00:00:13)
12 3二金(41) ( 0:02/00:00:16)
13 6八玉(59) ( 0:02/00:00:15)
14 7二銀(71) ( 0:01/00:00:17)
15 3八銀(39) ( 0:06/00:00:21)
16 7四歩(73) ( 0:01/00:00:18)
17 3六歩(37) ( 0:03/00:00:24)
18 6四歩(63) ( 0:04/00:00:22)
19 4六歩(47) ( 0:09/00:00:33)
20 7三桂(81) ( 0:02/00:00:24)
21 4七銀(38) ( 0:07/00:00:40)
22 4二玉(51) ( 0:03/00:00:27)
23 3七桂(29) ( 0:05/00:00:45)
24 6三銀(72) ( 0:03/00:00:30)
25 5八金(49) ( 0:06/00:00:51)
26 5四銀(63) ( 0:05/00:00:35)
27 5六銀(47) ( 0:12/00:01:03)
28 1四歩(13) ( 0:01/00:00:36)
29 1六歩(17) ( 0:04/00:01:07)
30 9四歩(93) ( 0:02/00:00:38)
31 9六歩(97) ( 0:03/00:01:10)
32 8一飛(82) ( 0:07/00:00:45)
33 7九玉(68) ( 0:06/00:01:16)
34 6二金(61) ( 0:01/00:00:46)
35 2九飛(28) ( 0:06/00:01:22)
36 8五歩(84) ( 0:13/00:00:59)
37 2八飛(29) ( 0:31/00:01:53)
38 7五歩(74) ( 0:58/00:01:57)
39 同 歩(76) ( 2:02/00:03:55)
40 6五桂(73) ( 0:13/00:02:10)
41 6六銀(77) ( 0:02/00:03:57)
42 8六歩(85) ( 0:02/00:02:12)
43 同 歩(87) ( 0:21/00:04:18)
44 同 飛(81) ( 0:02/00:02:14)
45 8七歩打 ( 0:04/00:04:22)
46 8一飛(86) ( 1:52/00:04:06)
47 4五銀(56) ( 0:52/00:05:14)
48 同 銀(54) ( 0:24/00:04:30)
49 同 桂(37) ( 0:03/00:05:17)
50 3七角打 ( 0:32/00:05:02)
51 3三桂成(45) ( 0:40/00:05:57)
52 同 桂(21) ( 0:01/00:05:03)
53 2九飛(28) ( 0:30/00:06:27)
54 3八銀打 ( 1:07/00:06:10)
55 6九飛(29) ( 0:07/00:06:34)
56 4六角成(37) ( 0:02/00:06:12)
57 7四角打 ( 0:49/00:07:23)
58 4五桂(33) ( 1:21/00:07:33)
59 6八銀打 ( 0:20/00:07:43)
60 3六馬(46) ( 0:26/00:07:59)
61 6三銀打 ( 0:27/00:08:10)
62 7三金(62) ( 0:19/00:08:18)
63 5二銀成(63) ( 0:09/00:08:19)
64 3三玉(42) ( 0:02/00:08:20)
65 6五角(74) ( 0:32/00:08:51)
66 同 歩(64) ( 0:09/00:08:29)
67 7七銀(66) ( 0:18/00:09:09)
68 5八馬(36) ( 0:04/00:08:33)
69 7四歩(75) ( 0:45/00:09:54)
70 5七桂(45) ( 0:28/00:09:01)
71 同 銀(68) ( 0:02/00:09:56)
72 同 馬(58) ( 0:02/00:09:03)
73 6八金(78) ( 0:01/00:09:57)
74 8七飛成(81) ( 0:23/00:09:26)
75 切れ負け ( 0:00/00:09:57)
まで74手で時間切れにより後手の勝ち
この将棋全体を通しての振り返りところとしては
①35手目29飛や37手目28飛に代わる先手の気の利いた手があるかどうか。
本譜は47手目45銀以降、後手が押し切ってしまった展開だったか。
①について見てきます。
35手目29飛の一手前の局面が
戦型は後手番一手損角換わりから相腰掛銀になり
先手は58金28飛の普通の形に、後手は62金81飛の形に組んだところです。
この局面と類似のプロの棋譜を2つ見てきましたが、どちらも先手は同じような手を選択していそうでした。
開始日時:2016-09-29T16:00:00.000Z
終了日時:2016-09-30T01:29:00.000Z
棋戦:王位戦
場所:東京・将棋会館
持ち時間:各4時間
戦型:角換わり
手合割:平手
先手:近藤誠也四段
後手:佐藤紳哉七段
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00)
3 7八金(69) ( 0:00/00:00:00)
4 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00)
5 7七角(88) ( 0:00/00:00:00)
6 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00)
7 8八銀(79) ( 0:00/00:00:00)
8 6二銀(71) ( 0:00/00:00:00)
9 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00)
10 7七角成(22) ( 0:00/00:00:00)
11 同 銀(88) ( 0:00/00:00:00)
12 4二銀(31) ( 0:00/00:00:00)
13 3八銀(39) ( 0:00/00:00:00)
14 3二金(41) ( 0:00/00:00:00)
15 4六歩(47) ( 0:00/00:00:00)
16 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00)
17 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00)
18 6三銀(62) ( 0:00/00:00:00)
19 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00)
20 5二金(61) ( 0:00/00:00:00)
21 3七桂(29) ( 0:00/00:00:00)
22 4一玉(51) ( 0:00/00:00:00)
23 4七銀(38) ( 0:00/00:00:00)
24 3一玉(41) ( 0:00/00:00:00)
25 7九玉(68) ( 0:00/00:00:00)
26 7四歩(73) ( 0:00/00:00:00)
27 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00)
28 3三銀(42) ( 0:00/00:00:00)
29 5六銀(47) ( 0:00/00:00:00)
30 5四銀(63) ( 0:00/00:00:00)
31 4八金(49) ( 0:00/00:00:00)
32 7三桂(81) ( 0:00/00:00:00)
33 2九飛(28) ( 0:00/00:00:00)
34 4四歩(43) ( 0:00/00:00:00)
35 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00)
36 同 歩(44) ( 0:00/00:00:00)
37 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00)
38 4六歩(45) ( 0:00/00:00:00)
39 3四歩(35) ( 0:00/00:00:00)
40 同 銀(33) ( 0:00/00:00:00)
41 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00)
42 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00)
43 同 飛(29) ( 0:00/00:00:00)
44 2三銀(34) ( 0:00/00:00:00)
45 2九飛(24) ( 0:00/00:00:00)
46 2四歩打 ( 0:00/00:00:00)
47 9六歩(97) ( 0:00/00:00:00)
48 3六歩打 ( 0:00/00:00:00)
49 4五桂(37) ( 0:00/00:00:00)
50 3七歩成(36) ( 0:00/00:00:00)
51 同 金(48) ( 0:00/00:00:00)
52 4八角打 ( 0:00/00:00:00)
53 3三歩打 ( 0:00/00:00:00)
54 4二金(32) ( 0:00/00:00:00)
55 4六金(37) ( 0:00/00:00:00)
56 5七角成(48) ( 0:00/00:00:00)
57 6八角打 ( 0:00/00:00:00)
58 4八馬(57) ( 0:00/00:00:00)
59 5五銀(56) ( 0:00/00:00:00)
60 3八馬(48) ( 0:00/00:00:00)
61 5四銀(55) ( 0:00/00:00:00)
62 2九馬(38) ( 0:00/00:00:00)
63 4三歩打 ( 0:00/00:00:00)
64 同 金(52) ( 0:00/00:00:00)
65 同 銀成(54) ( 0:00/00:00:00)
66 同 金(42) ( 0:00/00:00:00)
67 4四歩打 ( 0:00/00:00:00)
68 同 金(43) ( 0:00/00:00:00)
69 5三桂成(45) ( 0:00/00:00:00)
70 5七歩打 ( 0:00/00:00:00)
71 4五歩打 ( 0:00/00:00:00)
72 3四金(44) ( 0:00/00:00:00)
73 3二銀打 ( 0:00/00:00:00)
74 同 銀(23) ( 0:00/00:00:00)
75 同 歩成(33) ( 0:00/00:00:00)
76 同 玉(31) ( 0:00/00:00:00)
77 4三銀打 ( 0:00/00:00:00)
78 2三玉(32) ( 0:00/00:00:00)
79 3四銀成(43) ( 0:00/00:00:00)
80 同 玉(23) ( 0:00/00:00:00)
81 8八玉(79) ( 0:00/00:00:00)
82 3八飛打 ( 0:00/00:00:00)
83 3五歩打 ( 0:00/00:00:00)
84 2五玉(34) ( 0:00/00:00:00)
85 5九角(68) ( 0:00/00:00:00)
86 3七歩打 ( 0:00/00:00:00)
87 2七金打 ( 0:00/00:00:00)
88 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
89 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
90 8七歩打 ( 0:00/00:00:00)
91 同 玉(88) ( 0:00/00:00:00)
92 6九銀打 ( 0:00/00:00:00)
93 8八金(78) ( 0:00/00:00:00)
94 8五歩打 ( 0:00/00:00:00)
95 9七玉(87) ( 0:00/00:00:00)
96 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
97 同 銀(77) ( 0:00/00:00:00)
98 8八飛成(38) ( 0:00/00:00:00)
99 同 玉(97) ( 0:00/00:00:00)
100 8六飛(82) ( 0:00/00:00:00)
101 投了 ( 0:00/00:00:00)
まで100手で後手の勝ち
開始日時:2016-12-01T16:00:00.000Z
終了日時:2016-12-01T20:24:00.000Z
棋戦:棋聖戦
場所:関西将棋会館
持ち時間:各3時間
戦型:角換わり
手合割:平手
先手:稲葉陽 八段
後手:菅井竜也 七段
手数----指手---------消費時間--
1 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00)
2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00)
3 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
4 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00)
5 7七角(88) ( 0:00/00:00:00)
6 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00)
7 8八銀(79) ( 0:00/00:00:00)
8 3二金(41) ( 0:00/00:00:00)
9 7八金(69) ( 0:00/00:00:00)
10 7七角成(22) ( 0:00/00:00:00)
11 同 銀(88) ( 0:00/00:00:00)
12 4二銀(31) ( 0:00/00:00:00)
13 3八銀(39) ( 0:00/00:00:00)
14 7二銀(71) ( 0:00/00:00:00)
15 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00)
16 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00)
17 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00)
18 6三銀(72) ( 0:00/00:00:00)
19 4六歩(47) ( 0:00/00:00:00)
20 3三銀(42) ( 0:00/00:00:00)
21 4七銀(38) ( 0:00/00:00:00)
22 4二玉(51) ( 0:00/00:00:00)
23 3七桂(29) ( 0:00/00:00:00)
24 7四歩(73) ( 0:00/00:00:00)
25 9六歩(97) ( 0:00/00:00:00)
26 9四歩(93) ( 0:00/00:00:00)
27 1六歩(17) ( 0:00/00:00:00)
28 1四歩(13) ( 0:00/00:00:00)
29 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00)
30 7三桂(81) ( 0:00/00:00:00)
31 5六銀(47) ( 0:00/00:00:00)
32 8一飛(82) ( 0:00/00:00:00)
33 5八金(49) ( 0:00/00:00:00)
34 6二金(61) ( 0:00/00:00:00)
35 6六歩(67) ( 0:00/00:00:00)
36 5四銀(63) ( 0:00/00:00:00)
37 7九玉(68) ( 0:00/00:00:00)
38 3一玉(42) ( 0:00/00:00:00)
39 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00)
40 6五歩(64) ( 0:00/00:00:00)
41 4五銀(56) ( 0:00/00:00:00)
42 同 銀(54) ( 0:00/00:00:00)
43 同 桂(37) ( 0:00/00:00:00)
44 4四銀(33) ( 0:00/00:00:00)
45 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00)
46 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00)
47 6三銀打 ( 0:00/00:00:00)
48 6一金(62) ( 0:00/00:00:00)
49 6四角打 ( 0:00/00:00:00)
50 3七角打 ( 0:00/00:00:00)
51 2四飛(28) ( 0:00/00:00:00)
52 2三歩打 ( 0:00/00:00:00)
53 3四飛(24) ( 0:00/00:00:00)
54 4五銀(44) ( 0:00/00:00:00)
55 5三角成(64) ( 0:00/00:00:00)
56 4二銀打 ( 0:00/00:00:00)
57 同 馬(53) ( 0:00/00:00:00)
58 同 玉(31) ( 0:00/00:00:00)
59 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00)
60 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
61 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
62 2五角打 ( 0:00/00:00:00)
63 5四銀成(63) ( 0:00/00:00:00)
64 3四角(25) ( 0:00/00:00:00)
65 同 歩(35) ( 0:00/00:00:00)
66 5二金(61) ( 0:00/00:00:00)
67 2二歩打 ( 0:00/00:00:00)
68 3八飛打 ( 0:00/00:00:00)
69 6三銀打 ( 0:00/00:00:00)
70 3一玉(42) ( 0:00/00:00:00)
71 5二銀(63) ( 0:00/00:00:00)
72 5八飛成(38) ( 0:00/00:00:00)
73 2一歩成(22) ( 0:00/00:00:00)
74 同 玉(31) ( 0:00/00:00:00)
75 3三金打 ( 0:00/00:00:00)
76 投了 ( 0:00/00:00:00)
まで75手で先手の勝ち
その一手が66歩です。
最近の角換わりは66歩として争点を作るのがマイナスに働く展開が多く
66歩を保留した将棋が流行している印象があったので
この一手は意外でした。
しかし、65歩からの仕掛けを考えてみますと
▲66歩△85歩▲45歩△65歩▲同歩△同桂▲66銀△86歩▲同歩△同飛▲87歩
このときに65地点の数が負けているので居飛車側は休むことができず
△76飛▲65銀△同銀▲同銀△36飛▲47金△66飛▲56金△同飛▲同銀△39角▲58飛△49銀▲59飛△48角成▲69飛
先手の飛車をいじめながら好調に攻めているようでしたが
この69飛が62の金あたりで、57馬にも88玉と入って攻めが続かないので
このような攻め筋は後手の息が続かないようでした。
65の桂馬を支えておけば後手もここまで無理しなくてよかったのでは。。。
という反省をいたしまして
▲66歩△85歩▲45歩△65歩▲同歩△同桂▲66銀△64歩も形としてはありそうな手ですね。
▲46角△63金▲55銀左△同銀▲同銀で
先手は次に72銀や64銀などの攻めがあるので、後手の攻めが失敗している状態になってしまいました。
では後手からの仕掛けがあまり厳しくないのであれば、66歩は十分に良い手だ!ということなのでしょうか。
66歩以降は、45歩~46角と設置し
68金右とさらに自陣を堅めたり67銀と引きつけたりと先手玉はさらに堅くなります。
46角が後手の攻めをけん制していて後手陣をより堅くするのは難しそうですね。
こうなると後手がもっと工夫して攻めを考える必要が出てきますね。
先手の手待ちの方針として
58金型のときには桂頭をカバーできるのであれば
68金右と寄り、さらに自玉を堅めていくのがわかりやすいかもしれないですね。
またプロの実戦での後手の陣形の乱し方が非常に勉強になりました。
6筋が争点になった場合、後手は63歩を大概取れません。(取ると72に斜めを打ち込まれてしんどい)
57に成り駒(馬や桂、銀)を作りに行けば、42玉型なら絶対に手抜けない攻めになり、
31玉型なら相当早い攻めになるので一手勝ちが狙いやすい形になりそうですかね。
形によりけりなのでしょうが、角換わりで66歩を突く形は
良い手にも十分なりうるんだなーというのを再確認できました。
それ違くない?とか、こういう手もあるよ!
っていうのがあれば、コメント下さると嬉しいです。
それでは失礼します。
恐怖の横歩取り勇気流(序盤での怖い変化)
知り合いの横歩取り好きの人と将棋を指してきました。
横歩取りの序盤について、先手では(通称)勇気流を勉強しているので
それをぶつけてみたところ、序盤で一気に後手が敗勢になる変化となったので
ご紹介したいと思います。
横歩取り勇気流とは
このような局面から始まります。
少しだけ説明を足しますと、横歩取りの出だしで15手目に34飛と横歩を取り
後手の方が33角と種々の急戦や相横歩取りを指さない場合に
17手目68玉とすることでこの局面に至ります。
類似の局面で、17手目58玉とするのも有力で、58玉の方がよく指されています。
58玉だと青野流と呼ばれている定跡で、
先手が速攻を仕掛けて押しつぶそうという狙いがあります。
68玉型の勇気流も一部青野流のような激しい変化があり、
比較的先手が局面の主導権を握りやすいのではないかと考えています。
実戦の棋譜を先に書きます。
(棋譜は後で再現したものなので消費時間は関係ありません)
先手:私
後手:横歩好き
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
2 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00)
3 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00)
4 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00)
5 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00)
6 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00)
7 7八金(69) ( 0:00/00:00:00)
8 3二金(41) ( 0:00/00:00:00)
9 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00)
10 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00)
11 同 飛(28) ( 0:00/00:00:00)
12 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
13 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
14 同 飛(82) ( 0:00/00:00:00)
15 3四飛(24) ( 0:00/00:00:00)
16 3三角(22) ( 0:00/00:00:00)
17 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00)
18 5二玉(51) ( 0:00/00:00:00)
19 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00)
20 7二金(61) ( 0:00/00:00:00)
21 3七桂(29) ( 0:00/00:00:00)
22 2二銀(31) ( 0:00/00:00:00)
23 4五桂(37) ( 0:00/00:00:00)
24 2三銀(22) ( 0:00/00:00:00)
25 3三桂成(45) ( 0:00/00:00:00)
26 3四銀(23) ( 0:00/00:00:00)
27 3二成桂(33) ( 0:00/00:00:00)
28 8七歩打 ( 0:00/00:00:00)
29 4一角打 ( 0:00/00:00:00)
30 投了
そうなんです。わずか30手で終局してしまいました。
勇気流も青野流同様、23手目45桂のように右桂の強襲が狙いの一つです。
この局面は(後手の72金の一手が別の手に変わる可能性が高いですが)
先手は常に狙いたいところです。
最近の横歩取りでは52玉と指す形が多いので32金が浮いています。
33の角が動けば32飛成と王手で金を取られてしまうので、
33の角は45の桂馬から逃げることができません。
ただ角を取られるのは悔しいと23銀と飛車取りをかけられても
33桂成と角を取っておいて、34銀で飛車を取られたときに
32成桂で金をとっておけば、金得で大きな駒得ですね。
この局面は後手玉につめろがかかっていて、以降はゆっくり後手玉を寄せていけば
先手が勝てそうですね。
この後に軽く感想戦をしてもう一度指しました。
棋譜はこちらです。
先手:私
後手:横歩好き
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
2 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00)
3 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00)
4 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00)
5 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00)
6 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00)
7 7八金(69) ( 0:00/00:00:00)
8 3二金(41) ( 0:00/00:00:00)
9 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00)
10 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00)
11 同 飛(28) ( 0:00/00:00:00)
12 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
13 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
14 同 飛(82) ( 0:00/00:00:00)
15 3四飛(24) ( 0:00/00:00:00)
16 3三角(22) ( 0:00/00:00:00)
17 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00)
18 2二銀(31) ( 0:00/00:00:00)
19 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00)
20 2三銀(22) ( 0:00/00:00:00)
21 3三飛成(34) ( 0:00/00:00:00)
22 同 桂(21) ( 0:00/00:00:00)
23 7七角打 ( 0:00/00:00:00)
24 8八飛成(86) ( 0:00/00:00:00)
25 同 角(77) ( 0:00/00:00:00)
26 4二玉(51) ( 0:00/00:00:00)
27 2一飛打 ( 0:00/00:00:00)
28 3一歩打 ( 0:00/00:00:00)
29 2四歩打 ( 0:00/00:00:00)
30 3四銀(23) ( 0:00/00:00:00)
31 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00)
32 同 銀(34) ( 0:00/00:00:00)
33 2三歩成(24) ( 0:00/00:00:00)
34 1四角打 ( 0:00/00:00:00)
35 3二と(23) ( 0:00/00:00:00)
36 同 角(14) ( 0:00/00:00:00)
37 1一飛成(21) ( 0:00/00:00:00)
38 4四銀(35) ( 0:00/00:00:00)
39 3四歩打 ( 0:00/00:00:00)
40 4五桂(33) ( 0:00/00:00:00)
41 4四角(88) ( 0:00/00:00:00)
42 同 歩(43) ( 0:00/00:00:00)
43 3三金打 ( 0:00/00:00:00)
44 5二玉(42) ( 0:00/00:00:00)
45 3一龍(11) ( 0:00/00:00:00)
46 6二玉(52) ( 0:00/00:00:00)
47 3二金(33) ( 0:00/00:00:00)
48 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00)
49 6三香打 ( 0:00/00:00:00)
50 同 玉(62) ( 0:00/00:00:00)
51 6一龍(31) ( 0:00/00:00:00)
52 6二香打 ( 0:00/00:00:00)
53 5二角打 ( 0:00/00:00:00)
54 5四玉(63) ( 0:00/00:00:00)
55 7一龍(61) ( 0:00/00:00:00)
56 投了
やはり60手未満で決着がついてしまいました。
今度は囲う手を一切省略して23銀を急いだ変化になりました。
これは青野流や勇気流を指す人なら知っておきたい筋で反撃したいです。
この局面次の一手は33飛成と飛車を切る手が鋭い一手です。
(絶対に優勢になるわけではないのですが、、、)
そして同桂に77角打!
どこかで見たような変化ですね。
(詳しく知りたい人は横歩取り33飛成戦法や横歩取りリサリサ流を検索してね)
このままだと33の地点からで金銀桂を根こそぎ取られてしまうので
88飛成で2枚角を緩和するのが最善です。
そして同角が形ですね。
(ソフトで検討すると同銀の方が良いかもしれません。あとで検討します。)
先手は次に21飛と打てればいろいろ攻められる形になりそうですね。
実戦では33地点を補強する42玉が指されましたが、
61の金が浮いているのでやはり21飛が厳しく
31飛と受けるのが長いですが、同飛成同玉38銀とすると
先手玉はしっかりとしていて
24歩や82歩から84飛や37桂など攻めで指したい手が多く
先手に楽しみが多そうな局面が続きそうですかね。
実戦は21飛に31歩だったので
2筋でと金を作り桂頭をせめて拠点から打ち込んでと、一方的に攻め続けて寄せきって勝ちとなりました。
最後はこの局面で13手詰がありました。(もちろん私は読めていませんでしたが。)
横歩取り勇気流は速攻で押しつぶすだけが狙いではないと
序盤から一気に良くする狙いも秘めていて、
青野流以上に後手が神経を使う戦法なのではないかと考えています。
今後も勇気流の序盤をいろいろ勉強していく予定で
面白い変化を見つけましたらこちらで記事にします。
みなさんもぜひ使ってみてください!
(もっと良い手があるよってところがあればコメントいただけると嬉しいです。)
vs さけのもかさん(liveに参加して)
YouTubeで将棋実況をされているさけのもかさんのliveにて
3分切れ負け視聴者対局に参加させていただきましたので、
その感想戦をこちらに挙げたいと思います。
棋譜を以下に掲載します。
開始日時:2017/02/18 02:58:47 棋戦:将棋ウォーズ(弾丸) 持ち時間:3分切れ負け 手合割:平手 先手:sakenomoka2 後手:taneta0618 手数----指手---------消費時間-- 1 7六歩(77) ( 00:01/00:00:01) 2 8四歩(83) ( 00:00/00:00:00) 3 6六歩(67) ( 00:01/00:00:02) 4 3四歩(33) ( 00:01/00:00:01) 5 7七角(88) ( 00:01/00:00:03) 6 6二銀(71) ( 00:00/00:00:01) 7 6八飛(28) ( 00:01/00:00:04) 8 5二金(61) ( 00:01/00:00:02) 9 7八銀(79) ( 00:01/00:00:05) 10 4二玉(51) ( 00:01/00:00:03) 11 6七銀(78) ( 00:02/00:00:07) 12 3二玉(42) ( 00:01/00:00:04) 13 4八玉(59) ( 00:01/00:00:08) 14 5四歩(53) ( 00:03/00:00:07) 15 3八玉(48) ( 00:01/00:00:09) 16 8五歩(84) ( 00:03/00:00:10) 17 2八玉(38) ( 00:03/00:00:12) 18 5三銀(62) ( 00:01/00:00:11) 19 3八銀(39) ( 00:01/00:00:13) 20 7四歩(73) ( 00:01/00:00:12) 21 5八金(69) ( 00:02/00:00:15) 22 9四歩(93) ( 00:01/00:00:13) 23 9六歩(97) ( 00:01/00:00:16) 24 6四銀(53) ( 00:01/00:00:14) 25 5六歩(57) ( 00:08/00:00:24) 26 7三桂(81) ( 00:01/00:00:15) 27 4六歩(47) ( 00:12/00:00:36) 28 8四飛(82) ( 00:02/00:00:17) 29 4七金(58) ( 00:02/00:00:38) 30 7五歩(74) ( 00:01/00:00:18) 31 6五歩(66) ( 00:04/00:00:42) 32 7七角成(22) ( 00:25/00:00:43) 33 同 桂(89) ( 00:02/00:00:44) 34 5三銀(64) ( 00:00/00:00:43) 35 7五歩(76) ( 00:14/00:00:58) 36 8六歩(85) ( 00:08/00:00:51) 37 7四歩(75) ( 00:13/00:01:11) 38 8七歩成(86) ( 00:05/00:00:56) 39 6六角打 ( 00:02/00:01:13) 40 7七と(87) ( 00:04/00:01:00) 41 8四角(66) ( 00:20/00:01:33) 42 6八と(77) ( 00:01/00:01:01) 43 6六銀(67) ( 00:01/00:01:34) 44 8九飛打 ( 00:07/00:01:08) 45 7三角成(84) ( 00:02/00:01:36) 46 5八と(68) ( 00:01/00:01:09) 47 8二飛打 ( 00:22/00:01:58) 48 4九と(58) ( 00:20/00:01:29) 49 6三馬(73) ( 00:02/00:02:00) 50 3九角打 ( 00:02/00:01:31) 51 1八玉(28) ( 00:03/00:02:03) 52 2八金打 ( 00:01/00:01:32) 53 投了
船囲いと美濃囲いで一直線に攻めあって
船囲い側が勝つというのも不思議な話ですが
本譜の進行を振り返ってみましょう。
出だしはまああるとして
ここが一つの分岐点だと思います。
私は居飛車急戦がそこまで好きではないので本来はあまり急戦策を使用しないのですが
この94歩は今指す必要のない手で、要は先手に態度を決めてほしいなという気持ちで指しています。
しかし、ウォーズで指しているとここで96歩と端のお付き合いをしてくれる方が結構います。
その94歩96歩の交換は、95角の変化がなくなった分、居飛車が楽に攻められる気がするので、
この端の交換が入ったときのみ、急戦で行くようにしています。
使用する急戦策は
屋敷先生の「最新振り飛車破り下」2012年
に紹介されている形です。上図の形から▲38飛△34飛
と飛車も3筋に回して飛車角銀桂で相手陣を突破していくのが狙いです。
急戦策にしては足が遅いのが難点ですが、
攻め形が作れれば攻めをつなぐ技術を必要としないので
比較的簡単に攻めることができます。
(もちろん飛車先を突破しても優勢とは限りませんが。。。)
本譜では上図から65歩の反撃が来まして
この局面、最善手は65桂ですね。
動画を見返したらさけのもかさんも指摘されていた手でした。
私は先手の飛車が7筋に回っていることを想定していたので
その一手を省略され、かつ6筋で捌くことに抵抗感があったのと
類型での検討の結果、私はこの局面で53銀を選択することが多いです。
53銀自体の狙いはそんなにないのですが、
後に44銀として角のラインを受けることや、33銀として自玉の堅さを増すこともでき
8筋方面から飛車の打ち合いになった時に42銀とすると横にもめっぽう強い船囲いが完成する余地があるのが売りの自慢の一手です。!!!
居飛車の攻めは86歩からの飛車先突破がありますので
まあ手損でもそんなに気分は悪くないかなと考えるようにしています。
さて、53銀から少し進んでこの局面です。
私の86歩87歩成77と68と 4手は飛車桂を拾ってあと一手で相手の美濃に手が届きます。
一方先手の75歩76歩はまだ何も為していなくて
両取りで打った66角も86角とただで飛車を取るだけだと働きが弱いです。
そう。あの84の飛車は囮だったのです!!!(ただの読み抜け)
この局面で89に飛車を角取りで下して49の金を何とかできれば勝ちかなと思っていました。
如何せん先手の攻め駒が足りなすぎますね。
では上の局面ではどうするのが良かったのでしょうか。
本譜の66銀が敗着で58とを成立させてしまったのが痛かったと思います。
銀はタダですが、73歩成から飛車を下して64歩からと金で攻めるのが間に合えば
美濃の堅さと玉の1路の違いが活きて、居飛車がもっと自陣に手を入れる必要が出てくる展開だったと思います。
▲66銀を▲73歩成に変えたときの一例を示すと
▲73歩成△89飛▲82飛△67と▲63と
この局面、後手は銀を取ったせいでと金が相手陣にまだ一歩届いていないのに、
先手のと金は相手陣に届いています。
しかも52の金が動けない形なので63のと金を外す手段がありません。
したがって、67とと銀をとっている猶予は居飛車側に与えられておらず
42銀引と自陣に手を入れる必要が出てくるのです。
したがって、▲73歩成△89飛▲82飛から
△42銀▲64歩△同歩▲63歩△67と▲62歩成
のように進んだとすると
居飛車側に攻め方や攻防手など工夫が必要になる局面が続き、
実戦的には振り飛車勝ちやすいのではないかという局面が出てくると思われます。
やはり振り飛車の美濃囲いは固いですな、ということを再認識させる検討ができて
(これだから居飛車急戦はきら・・・・)
さけのもかさんと対局できたおかげを強く感じています。
live楽しかったので、時間が合った時にはまた参加させていただきますね。
どうもありがとうございました。
居飛車穴熊対ノーマル三間飛車64銀型(24自戦記)
どうも長くなりすぎるきらいがあるので
じゃあブログでまとめて書こうということで筆を執りました。
何はともあれ棋譜を見ないと始まりませんね。
(見にくいぜって人は以下の棋譜をコピペして
BonaやGUIなどで見ていただければと思います。)
開始日時:2017/02/15 21:35:59
棋戦:レーティング対局室
手合割:平手
先手:taneta0618(311)
後手:お相手の方(314)
手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:05/00:00:05)
2 3四歩(33) ( 0:03/00:00:03)
3 2六歩(27) ( 0:02/00:00:07)
4 4四歩(43) ( 0:05/00:00:08)
5 4八銀(39) ( 0:02/00:00:09)
6 3二飛(82) ( 0:03/00:00:11)
7 2五歩(26) ( 0:05/00:00:14)
8 3三角(22) ( 0:02/00:00:13)
9 5八金(49) ( 0:02/00:00:16)
10 5四歩(53) ( 0:08/00:00:21)
11 6八玉(59) ( 0:02/00:00:18)
12 4二銀(31) ( 0:01/00:00:22)
13 7八玉(68) ( 0:03/00:00:21)
14 5三銀(42) ( 0:02/00:00:24)
15 5六歩(57) ( 0:13/00:00:34)
16 5二金(41) ( 0:02/00:00:26)
17 5七銀(48) ( 0:02/00:00:36)
18 6二玉(51) ( 0:01/00:00:27)
19 7七角(88) ( 0:11/00:00:47)
20 6四歩(63) ( 0:06/00:00:33)
21 8八玉(78) ( 0:05/00:00:52)
22 9四歩(93) ( 0:02/00:00:35)
23 9八香(99) ( 0:04/00:00:56)
24 6五歩(64) ( 0:35/00:01:10)
25 9九玉(88) ( 0:26/00:01:22)
26 6四銀(53) ( 0:09/00:01:19)
27 8六角(77) ( 0:15/00:01:37)
28 4五歩(44) ( 0:10/00:01:29)
29 8八銀(79) ( 0:02/00:01:39)
30 6三金(52) ( 0:12/00:01:41)
31 7九金(69) ( 0:01/00:01:40)
32 7二玉(62) ( 0:08/00:01:49)
33 1六歩(17) ( 0:05/00:01:45)
34 8二玉(72) ( 0:02/00:01:51)
35 6八金(58) ( 0:09/00:01:54)
36 7二銀(71) ( 0:03/00:01:54)
37 7八金(68) ( 0:01/00:01:55)
38 5五歩(54) ( 0:03/00:01:57)
39 2六飛(28) ( 1:01/00:02:56)
40 4四角(33) ( 0:12/00:02:09)
41 3六飛(26) ( 0:02/00:02:58)
42 3五歩(34) ( 0:05/00:02:14)
43 2六飛(36) ( 0:01/00:02:59)
44 3四飛(32) ( 0:11/00:02:25)
45 2四歩(25) ( 1:01/00:04:00)
46 同 歩(23) ( 0:06/00:02:31)
47 6四角(86) ( 0:03/00:04:03)
48 同 金(63) ( 0:06/00:02:37)
49 4三銀打 ( 0:02/00:04:05)
50 3三飛(34) ( 0:23/00:03:00)
51 2四飛(26) ( 0:11/00:04:16)
52 4三飛(33) ( 0:41/00:03:41)
53 2一飛成(24) ( 0:03/00:04:19)
54 5六歩(55) ( 1:10/00:04:51)
55 3二龍(21) ( 0:27/00:04:46)
56 5三飛(43) ( 0:43/00:05:34)
57 4二龍(32) ( 0:05/00:04:51)
58 5七歩成(56) ( 0:09/00:05:43)
59 4四龍(42) ( 0:04/00:04:55)
60 5四金(64) ( 0:14/00:05:57)
61 4二龍(44) ( 0:29/00:05:24)
62 5二金(61) ( 0:21/00:06:18)
63 5三龍(42) ( 0:45/00:06:09)
64 同 金(54) ( 0:05/00:06:23)
65 2一飛打 ( 0:48/00:06:57)
66 5一歩打 ( 0:19/00:06:42)
67 1一飛成(21) ( 0:14/00:07:11)
68 6六歩(65) ( 0:09/00:06:51)
69 同 歩(67) ( 0:08/00:07:19)
70 2八飛打 ( 1:17/00:08:08)
71 6五桂打 ( 0:59/00:08:18)
72 6三金(53) ( 0:24/00:08:32)
73 5三歩打 ( 0:05/00:08:23)
74 6八銀打 ( 0:14/00:08:46)
75 5二歩成(53) ( 0:20/00:08:43)
76 7九銀成(68) ( 0:07/00:08:53)
77 同 金(78) ( 0:01/00:08:44)
78 6八と(57) ( 0:02/00:08:55)
79 5一龍(11) ( 0:08/00:08:52)
80 7一銀打 ( 0:37/00:09:32)
81 5三桂成(65) ( 0:40/00:09:32)
82 7九と(68) ( 0:08/00:09:40)
83 7一龍(51) ( 1:03/00:10:35)
84 同 玉(82) ( 0:10/00:09:50)
85 6二銀打 ( 0:04/00:10:39)
86 8二玉(71) ( 0:12/00:10:02)
87 7一角打 ( 0:03/00:10:42)
88 9二玉(82) ( 0:01/00:10:03)
89 9三銀打 ( 0:02/00:10:44)
90 同 桂(81) ( 0:05/00:10:08)
91 8二金打 ( 0:02/00:10:46)
92 投了 ( 0:15/00:10:23)
まで91手で先手の勝ち
後手玉を一手早く詰まして勝ちとなりました。
ふり返ると
この局面まではいろいろ駆け引きはありましたが、まあありそうな展開。
ここで55歩から開戦されてきました。
同歩同銀以降中央から動かれると攻めがうるさいかと思い
26飛と誘いをしかけました。
26飛と浮いた局面で52飛だといい勝負だったようです。(読み抜け)
44角と飛車に当てるのが自然だと思い、36飛が狙いで35歩を突かせて2筋に戻る。
34飛と2筋を受けるが構わず24歩!
同飛は自玉が堅いこちらが有利なので同歩(手抜きはあり得た)に
64角!と切って同金に43銀でこちらの飛車は捌けるようになりました。
33飛と銀取りで返すも24飛が角取りなので43飛しかなく、
21飛成で角桂交換ながら飛車がなりこめて
後は相手陣内でどう嫌がらせをしていくかに。
ようやく上の局面までたどり着きました。再掲しますと
この局面。後手に攻防の一手があって、明快に後手良しでした。(やはり読み抜け)
本譜を先に進めちゃいましょう。
細かいミスが続きこの局面。
銀桂交換と駒損はいくらか回復したものの、この底歩が固く後手陣が見えない。。。
駒得しに11飛成とするも66歩が厳しく苦しい気が。
66歩に55香で攻めあうのは一例として
この局面で手番は後手だが、金駒を渡すと後手玉が詰むので一応先手に分のある展開だが、さすがに読み切れなくて踏み込めなかった。
(実戦では67歩成でと金やだなで読みを打ち切りました。)
したがって66歩に同歩で28飛。相手の66歩を咎めるためにも65桂から反撃する。
ここがこの将棋の最後の分岐路で、
これが入れば相手に手番を渡さずに寄せ切れる気がしていました。
逆にこの瞬間に攻め込まれるとここからしばらくの間ずっと受け続ける終盤になるだろうとも予測していました。
本譜はお願いが通って、詰めろをかけられた瞬間に
即詰みに打ち取れて一手違いで勝利できました。
正確には終始互角~後手良しで遷移したものの、穴熊の堅さと遠さのプレッシャーが
絶大に発揮された対局だったのかなぁという感想。
さて、では居飛車はどうするのが良かったのか。
正解は一番初めに載せた局面。
ここで同歩同銀の後に良い手があって、先手優勢だったようでした。
この話は長いので、また別の記事にしたいと思います。