将棋序盤好きの小言

将棋の定跡や自戦感想戦を載せます。

横歩取り勇気流(序盤検討)~端書

どうも、タネタです。

将棋ウォーズでは1級、24では低級タブで指している級位者ですが

横歩取りの勇気流の定跡を勉強しようと志し、

プロの実戦譜をいくつか取り上げて、

先手(勇気流を採用する)目線で有力そうな変化を

プロの実戦譜からまとめられればと思い、記事を書いています。

 

棋力が伴わず、物足りなく思う面があるかもしれませんが、

その場合には具体的な指し手を付けてコメントをいただけるとありがたいです。

以降長いこと記事をつなげて書くことになると思いますが

お付き合いいただけますと嬉しいです。

 

本日、第一回の記事では、勇気流の基本図とそこに至るまでの大まかな変化をご紹介します。

各変化の詳細につきましては「将棋・序盤のstrategy」様など他のブログや棋書、動画を参考されることをお勧めいたしますm(_ _)m

 

今回は先手が横歩取りを志向する順を紹介していきます。

横歩取りは、相居飛車の戦型ですので、自分(先手)と相手(後手)が互いに居飛車を選んだ場合にのみ成立します。

さらに、細かいことを言うと横歩取りは先手には選択の権利の無い戦型です。

居飛車の戦型は、主に5つあります。

相掛かり、矢倉、角換わり、横歩取り、(後手)一手損角換わりの5つです。

小難しい話が続きそうですので、戦型の選択権についてはniconico動画の説明に詳しいところをお願いすることにします。↓niconico動画のリンクです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm25226270?ref=search_key_video&ss_pos=3&ss_id=f38372a8-16b4-4b98-8b76-9dd2f3a02473

動画の前半にも説明がありますが、横歩取りと一手損角換わりは、後手に選択権のある戦型となります。

従いまして、この記事を読んで横歩取りを指そうと思った方には、一手損角換わりについても、別の知識が必要になりますことを知っておいてください。

早く強くなりたい級位者の方は横歩取りを避ける方が多いと思います。筆者は横歩取りを避けることについて悪いことだとは思っておりません。「横歩取りは研究が重要で、序盤から悪くなるような変化(ハメ手)に誘導されそう」などの忌避感をお持ちの方も多いと思います。

しかし、早くから大駒が駒台に乗り、捨て駒からの寄せや攻防手などの派手な手が出やすいのも横歩取りの魅力だと筆者は考えています。

この記事が、指す将の方(私のように級位者も含み)はもちろん、見る将の方にも、横歩取り勇気流の面白い将棋を体感できる一助となれれば幸いです。

 

さて前書きが長くなりましたが、勇気流の基本図までの指し手を見ていきましょう。

初手及び3手目の▲2六歩・▲7六歩のどちらが先でも問題はありません。

▲2六歩では、相掛かり・横歩取り・一手損角換わり・対振り飛車

▲7六歩では、角換わり・横歩取り・一手損角換わり・対振り飛車が多い展開ですね。

お互いに居飛車党で飛車先の歩を突くことを保留しない人たちの対局では先手が76歩・26歩、後手が84歩・34歩を突いて

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この盤面まで進むことと思います。(体感この局面まで進む確率は30%ほど…)

以降、▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金まで進むと、横歩取りになる可能性がかなり高くなります!

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(途中▲7八金や△3二金は大事な手なのですが、細かい説明は省きます。

▲7八金を省いて▲2四歩については「七手爆弾」(互角)niconico動画(アニメコラボの将棋動画のため、アニメなどに忌避感のある方は七手爆弾で検索いただければ十分かと思います。)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm28834222 5:00~

△3二金を省いて△8六歩についてはniconico動画

【実況解説】横歩を取れるようになる動画part1【基本図まで】9:08~

http://www.nicovideo.jp/watch/sm24725516?ref=search_key_video&ss_pos=5&ss_id=33ab559f-e39e-4532-b67d-c67a5b1b9911を見て詳しい解説があります。)

上記図から▲2四歩△同歩▲同飛

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ここで定跡どおりの進行は△8六歩ですが、

△2三歩の「△2三歩戦法」も有名な変化ですね。

(やはり詳しい変化はniconico動画にて

【実況解説】横歩を取れるようになる動画part1【基本図まで】13:23~

http://www.nicovideo.jp/watch/sm24725516

を参照くださいまし)

 

定跡通り△8四歩▲同歩△同飛▲3四飛と進めば

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この局面にたどり着けると思います。

この局面から①△3三角であれば勇気流にたどり着きます(ヤッター)

②△8八角成であれば、

②-i、「4五角戦法」(▲同銀△2八歩▲同銀△4五角)

②-ii、「相横歩取り」(▲同銀△7六飛)

②-iii、「4四角戦法」(▲同銀(△3八歩▲同銀)△4四角)

②-IV、「3三角戦法」(▲同銀(△3八歩▲同銀)△3三角)

などの変化があり得ます。②の変化については、相横歩取り以外の3つ(4五角戦法、4四角戦法、3三角戦法)は横歩取り超急戦と呼ばれ、激しい戦いとなりますので、一定の知識は必要になります。

このあたりの超急戦の変化についてはネット上でいくつも定跡が掲載されていますので、そちらで確認くださいませ。

 

これら多くの変化がある中で、①△3三角として「横歩取り3三角型空中戦法」

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の局面図になり、そこで先手が▲6八玉と構えるのが

最近流行しています「横歩取り勇気流」の局面となります。

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(横歩取り勇気流基本図)

 

勇気流にたどり着くまでの有力な変化は、他のブログや動画に任せた部分が多くありますが、それらを越えて、この基本図までたどり着いて以降の変化を今後のブログにてまとめて行く予定です。

筆者は級位者でまだまだ棋力が足りておりませんので、有力な変化を飛ばしてしまう可能性も考えられます。

お気づきの点は具体的な指し手を添えて指摘いただけますと、今後反映することができますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 

最後に先手が勇気流にたどり着くまでの先手が抑えておくべき(後手に選択権のある)変化をまとめます。

・一手損角換わり

(相掛かりor角換わり)

・△2三歩戦法

・相横歩取り

横歩取り超急戦(4五角・4四角・3三角)